昨夜の夜間診療
昨夜の夜間救急診療にて
まだ小さな子犬ちゃんが30㎝のゴムひもを食べたということで来院されました。
ゴムひもなどのひも(糸)状異物は我々獣医師にとってはたちの悪いものです。今回のワンちゃんの場合、からだがまだ小さいのでそれ自体が胃の出口や腸で詰まってしまうことも考えられます。しかしもっと恐いのがゴムひもが長い状態で腸に入ってしまった場合、腸は紐をどんどん先に送り込もうと蠕動運動します。このとき紐の先っぽの方はどんどん先に進みますが、後ろの方はまだ胃の中にあったりするとそこで留まります。それでも腸は先へ先へ送り込もうと蠕動します。そのうち紐はピンと延びきり、そこに腸はたぐり寄せられ、よじれた状態で閉塞してしまいます。これは他の異物による閉塞よりも厄介で、腸の穿孔や壊死が生じやすいんです。重度の場合、腹膜炎を引き起こすこともあります。今回のワンちゃんはゴム紐を食べる直前にゴハンを食べていたこととゴムひもを食べてからあまり時間が経過していなかったことから催吐処置を行いました。その後すぐにゴハンと一緒にゴムひもを吐き出し、ことなきを得ました。よかったよかった・・・。でもまた食べないように気をつけましょうね
ちなみに、この紐の誤食による腸閉塞は犬でもありますが猫で非常に多いです。みなさま気をつけましょうね・・・って言っても食べちゃうんですよね。困っちゃう
紐状異物の手術については手術事例のバナーをクリックすると見れますので参考までに。
ゴハンと一緒にでてきたゴムひもです。その後、特に問題なく元気だとのことです。
ps:明日は近所でお祭りがあり、病院の昼休みの時間帯に病院の前を御輿?が通るそうです。ちょっと楽しみです。祭りはいいな〜。天気大丈夫かな〜?
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