このような症状に
心当たりはありませんか? symptoms
歯茎が腫れている
歯茎から出血している
歯石や歯垢が多い
口臭が強くなった
固いものが
噛みにくそう歯が長くなったように
見える
もし当てはまれば、歯周病に
なっているかもしれません。
歯周病とは? Periodontitis
歯周病の原因は、歯垢、歯石の中に存在する大量の細菌です。歯と歯茎の境目に歯垢、歯石が付着すると、その部分に歯肉炎が起こります。歯肉炎が悪化するにつれて、歯と歯茎の間の溝(歯周ポケット)が深くなり、歯根膜や歯を支えている顎の骨(歯槽骨)が溶けて、最終的に歯が抜けてしまうという病気です。
歯周病による炎症が起こると、歯茎からの出血、膿が溜まる、食べ物が噛めなくなるなどの症状が引き起こされます。小型犬の場合は顎の骨が溶けたことで脆くなり、骨折するリスクもあります。さらに、歯周病菌が全身に回って心臓や腎臓の病気を引き起こすなど、非常に危険な事態をまねきます。歯周病は放置しても自然治癒することのない病気です。比較的治癒しやすい、初期の歯肉炎の段階で受診することをご検討ください。
歯科処置とは?
歯肉炎が悪化して、歯と歯茎の間にできた深い隙間のことを、歯周ポケットといいます。歯科処置では、歯の表面や歯周ポケットの中にできた歯垢・歯石を徹底的に除去し、歯の表面をツルツルに磨き上げて汚れを付きにくくするポリッシングを行います。
これらの細かな処置を行うためには、長い時間お口を開けてもらう必要があり、さらには多少の出血や痛みも伴います。そんな中で、ワンちゃん・ネコちゃんにお口を開けておいてもらうことは不可能です。
だからこそ当院では麻酔下歯科処置を推奨しています。麻酔は事前にリスク評価をしっかりとしていれば、必ずしも危険なものではありません。大切な家族であるワンちゃん・ネコちゃんにとって、何が必要なのかを考えた上で、治療法の選択をお願いいたします。
軽症例
歯の根元に付着した歯石が黄色くなっており、口臭もでてくる比較的軽度の段階です。歯の周りの歯肉が赤く、炎症が起こっていることが分かります。この段階で治療を行えば、歯肉炎を治すことができます。スケーリングとポリッシング治療を行います。
重症例
細菌が歯周ポケットの深いところまで侵入し歯周炎を起こしています。歯周組織の破壊を伴った歯周炎は残念ながら元通りに回復させることはできせん。歯を残せる部分は歯周ポケットの奥まで丁寧にお掃除しますが、ポケットが深すぎる場合は歯肉を切開して、汚れや歯石を徹底的に取り除く必要があります。
さらに深いところまで感染が起きた状態(根尖周囲病巣)では抜歯が必要です。
“無麻酔歯石取り”と
“麻酔下歯科処置”の
違いとは? difference
無麻酔歯石取り
無麻酔歯石取りとは、文字通り麻酔を使用せずにスケーリングを行うことです。「ワンちゃんの歯石を取ってあげたいけれど、麻酔のリスクが怖い」とお考えの方が利用される傾向があります。
メリット
- 麻酔を使用しない
ことで、飼い主様が安心できる - 麻酔下歯科処置と比べて費用が
抑えられる - 重篤な病気で麻酔を使えない
ケースでも歯石が除去できる
デメリット
- 歯周病の治療としての効果が
あまり期待できない - 口腔内検査を正確に行いにくい
- 恐怖や痛みを感じやすい。怪我のリスクがある
- 麻酔を使用しない
麻酔下歯科処置
全身麻酔下で口腔内を診察し、歯や歯ぐき、歯周ポケットの状態を調べた上で必要な処置を行います。歯根や顎骨の状態を調べるために歯科レントゲンを撮る場合もあります。
メリット
- 口腔内を丁寧に診察することができます。スケーリング処置で最も大事なことは歯周ポケット内の状態を把握し、きれいにすることです。歯周ポケットの処置は痛みを伴いますので麻酔が必要になります。
- 歯石除去や歯を磨き上げる
ポリッシングを丁寧に行える
デメリット
- 治療の内容に応じて費用が高くなる
- 全身麻酔が必要
feature 当院の歯科治療の特徴
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機材紹介 equipment
歯科レントゲン
歯科用のレントゲンは、一般的なレントゲンと比べて歯とその周囲の状況を鮮明に写し出すことができます。歯周病が進行して、歯を支えている骨(歯槽骨)が溶けてしまっても、お口の外からは判断できないケースが少なくありません。歯科レントゲンで撮影を行うと、骨が溶けた部分が黒く映し出されて、歯周病の進行度がハッキリと確認できます。
歯科ユニット
歯科処置を行う際に使用する、超音波スケーラーや高性能マイクロモーター、3Wayシリンジ、バキューム機能などの機器が搭載されたシステムです。人間の歯科治療用と同様に、歯石の除去や歯の切削、空気を吹き付けたり唾液を吸い込んだりといった、一通りの処置が行える機能が揃っています。
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安心麻酔でリラックスして
眠っている間にスッキリ anesthesia/analgesiaデンタルケアを始めようにも、すでに歯石がたくさんついていて重度の歯周病になっている場合には一度お口の中をスッキリキレイに大掃除することをオススメします。安全に麻酔をかけた状態で超音波スケーラーを使い、びっしりこびりついた歯石を根こそぎ落としてピカピカの歯にしましょう!歯周ポケットもキレイになるので歯周病菌ともサヨナラできます。お口もスッキリ、臭いもなくなってワンちゃん・ネコちゃんとのコミュニケーションも安心です。
ワンちゃん・ネコちゃんが高齢の場合、麻酔をかけるのがちょっと心配・・・。もちろん高齢になればなるほど麻酔のリスクは高まります。しかし歯周病は全身の感染症であることを忘れてはいけません。当院では麻酔前に血液検査やレントゲン検査などを行って、麻酔リスクを評価し、安全な麻酔を心がけております。 -
ご自宅でできる
デンタルケア方法も提示 dental care methodご自宅でのケアで一番大事なのが歯磨きです。一日一回の歯磨きを心がけましょう。歯磨きの際に歯磨き粉や歯磨きジェルをつけるとさらに歯周病菌の増殖を防いだり、歯石を除去したりする作用が付加されます。歯の裏側や奥歯は歯磨きが難しい場所です。それを補うために歯磨きガムがオススメです。噛むことにより歯と歯の間の歯垢も除去できます。おやつ代わりに与えるとワンちゃんも喜びます。
さらに口腔内の善玉菌を増やすサプリもオススメで、口の中に特殊な善玉菌を増やすことで歯周病菌を減らせます。これにより口臭が無くなり、歯石もつきにくくなります。歯磨きが苦手なネコちゃんもこれなら続けることができます。
当クリニックの 歯科診療の流れ flow
受付・問診
歯科の診療では、まず「いつごろから」「どのような症状がみられるのか」などの問診を行います。飼い主様が気付いたことがあれば、何でも遠慮せずにお伝えください。
口腔内の確認
歯の状態を確認します。ワンちゃん・ネコちゃんにとって、お口の中を見せるのは強いストレスを感じることがあります。そのため、飼い主様に付き添っていただきながら、お口の中を確認するのが基本です。口を開けることを嫌がって状態を評価できない場合には鎮静や麻酔が必要なこともあります。
今後の治療計画のご説明
口の中の状態を基に治療計画を立案し、飼い主様へ丁寧にご説明します。麻酔下での処置が必要と判断した場合には、麻酔リスクを評価するために血液検査、レントゲン検査などを行います。麻酔をかけての処置は別の日に行います。治療の必要性、費用などに同意していただけましたら、日程を確認し予約をしていただきます。
検査・処置
予約していただいた日に来院していただき、お預かりさせていただきます。お預かり後は点滴をしたり麻酔前の追加検査を行います。準備が整いましたら全身麻酔下で口腔内の精査、必要であれば歯科レントゲン撮影を行います。現状を確認した上で治療に移っていきます。治療後は数時間ほど点滴をします。
会計・次回予約
診察・治療後はお会計をお願いいたします。その後、次回の診療をご予約ください。