慢性腎臓病
調布市・三鷹市・府中市の飼い主様へ
こんにちは!西調布犬猫クリニック 看護師の佐竹です🐈
「最近、水を飲む量が増えた気がする…」
「おしっこの量が多い気がする…」
そんな変化を感じたことはありませんか?🤔
今回は慢性腎臓病についてお話ししたいと思います。
慢性腎臓病は、高齢のわんちゃんねこちゃんに多い病気のひとつです。
腎臓は一度悪くなると治らない病気ですが、早期発見と適切な管理によって進行を遅らせることが可能です。
慢性腎臓病の原因や症状・診断・治療法について詳しくご説明します。
<犬猫の慢性腎臓病とは?>
慢性腎臓病とは、腎臓の機能が時間をかけて徐々に低下する病気です。
腎臓は血液を濾過し、老廃物を尿として排出する重要な働きを持っています。
その他の働きとしては、血圧のコントロールや赤血球を作るための造血ホルモンを放出したり、体内のバランスを保つうえでとても大きな働きをしています。
しかし、腎臓の機能が低下すると体内に老廃物が蓄積し、健康にさまざまな影響を及ぼします。
特にシニア期(7歳以上)に発症リスクが高く、注意が必要です。
<主な原因は?>
慢性腎臓病を引き起こす主な原因として、以下のようなものが挙げられます。
・加齢:腎機能が年齢とともに自然と低下
・遺伝的要因:特定の犬種・猫種は慢性腎臓病になりやすい
・感染症:腎臓に影響を与える感染症が慢性化すると、腎機能が低下
・高血圧:血圧が高い状態が続くと、腎臓への負担が大きくなる
・尿路の詰まり(尿路閉塞):結石などによって尿の流れが悪くなると、腎臓にダメージを与えることがある
<症状は?>
初期段階では症状がわかりにくいことが多いですが、病気が進行すると以下のような変化が見られます。
・水を大量に飲み、尿の量が増える(多飲多尿)
・食欲が低下し、体重が減る
・嘔吐や下痢などの消化器症状
・口臭が強くなる
・毛並みが悪くなり、ツヤがなくなる
・元気がなくなり、動きが鈍くなる
このような症状が見られた場合は、早めに当院を受診しましょう。
<診断方法>
慢性腎臓病の診断には、主に以下の検査が行われます。
・血液検査:腎臓マーカーであるSDMAや、腎機能の指標である尿素窒素(BUN)とクレアチニン(Cre)の値を測定。
・尿検査:尿の濃さ(尿比重)や尿中のタンパク質の有無をチェック。
・超音波検査:腎臓の形や大きさ、内部の状態を確認。
・血圧測定:高血圧の有無を確認。
<治療法>
慢性腎臓病は完治が難しい病気ですが、下記のような適切な治療によって進行を遅らせることができます。
・食事療法:腎臓に負担をかけにくい療法食(低タンパク質・低リン)を与える
・投薬管理:腎機能低下の進行を抑える薬を服用
・皮下点滴療法:脱水を防ぎ、老廃物の排出を促す
・定期的な検査:病気の進行を定期的にチェックし、状態に合わせた適切な治療を継続
・対症療法 : 貧血がある場合は増血剤の注射など
血液検査や尿検査、血圧測定によりIRIS(国際獣医腎臓病研究グループ)のガイドラインを参考にステージ分類をし、症状に応じて治療方針を組み合わせて決めます。
<まとめ>
慢性腎臓病は、早期発見がとても大切です。
完治できない病気だからこそ、定期的な健康チェックを行いましょう🏥
お水をよく飲むなどの異変が見られた場合は西調布犬猫クリニックへご相談ください。
当院では、慢性腎臓病の早期発見・治療をサポートをしています。検査や治療でご不明点がありましたらお気軽にお問い合わせください。
また、西調布犬猫クリニックでは、5月末まで〝春の健康診断キャンペーン〟を行っております。
大切なわんちゃんねこちゃんの健康を守るために、ぜひご利用ください。